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音声 : https://soundcloud.com/cybozutech/gishi_yama?in=cybozutech/sets/drifticecrossing
記事 : https://note.com/hiroko_kamata/n/n448ae442be2d

文字起こし内容

オープニング

西原:みなさまこんにちは。西原です。サイボウズ株式会社は開発本部にあります、コネクト支援チームに所属している者です。こちら流氷交差点は日本各地のITコミュニティの方々にインタビューをして、いろんなコミュニティの現状を記録に残していきましょうというプロジェクトになります。それぞれの地域性を感じたり感じなかったりしながら、聞いているみなさんが日本各地のITコミュニティ行きたくなってしかたない状況にできればと思っています。さて、今回 #1 は北海道で活動しているITコミュニティ「JavaDo」について、主催の山川先生にインタビューしました。コロナ禍でのITコミュニティ活動と価値観の共有について、たくさんの実験をしながらあらたな課題に取り組んでいるお話しを伺えました。それではどうぞ。

本編

西原:本日は流氷交差点#1 ですね。えっと、 じゃばどう(JavaDo)でいいんですかね?

山川:「じゃばどう」でいいですね。

西原:JavaDoのコミュニティの山川先生にお越しいただきました〜。どうぞようこそですね。

山川:お招きいただきありがとうございます。よろしくお願いします。

西原:よろしくお願いします。 じゃ、そもそもJavaDoとはどんなイベントなのかなという、概略を教えてもらっていいですか?

山川:JavaDo は実はJavaのユーザーグループの一つなんですよね。Javaって地域のコミュニティみたいなのが世界中に点在してて、日本もいくつかあるんですけど、それの北海道版として活動するというのが基本です。一応春夏秋冬のいち季節ごとに1回ぐらい勉強会しようか〜とやっていて。けっこうネタ的には・・・Javaのユーザーグループとはいいつつも、その時々でスタッフが興味あること、Javaじゃない会みたいのもあって、そんな感じでやっていますね。

西原:春夏秋冬で1回ずつなんかするっていうのはなんか固くきめてやるって感じですか?

山川:守れているかというと、やったことにしましょうみたいなときもあるんですけれども(笑)

西原:(笑)

山川:でも意外とですね、今回のこれにあたって数を数えてみたら、だいたい1年に4回ぐらいはちゃんとできているかなぁ、というそんな感じですかね。

西原:やっているんだ。いただいた資料であれなんですけど、イベントか出展とかってなったら、自分たちの主催イベントだけじゃなくて、出展ってなんかどっかのイベントでブース出すとかそういう話でいいんですか?

山川:そうですね、一番お世話になっているのは、オープンソースカンファレンスですね。ほぼそれぐらいかな、実際に出展しているのは。それが1年に1回ぐらい出展させていただく機会があるので、そこでの出展はスタッフの中でもけっこうしっかりやっていきましょうねーという感じでやっていて。あとはなんというんですかね、自分たちの興味あることのネタで、例えばハンズオンをしてみたりとか。発表ベースの勉強会をやってみたりとか。そんな感じで過ごしている感じですかね。

西原:平日と土日だったらどっちのほうが多いですか?

山川:ほぼ土日が多いですね。そもそもプロフェッショナル的な内容よりも入門編みたいなことを扱うことも結構多くて、そうすると土日の午後使ってがっつりやろうよってことのほうが多くて。なので、手習いとかみんなで(テーマや機材を)持ち寄ってハンズオンでやりましょうとかいうのはほぼ土日で。たまに関東とか、海外とか、そこからエンジニアの方が来て話をしてくれる、みたいな時には、やっぱり(日程の)ご都合があるので平日夜にやりましょうとかという形が多いですかね。

西原:海外からも登壇者がいらっしゃるんですね。

山川:そうですね。日本で一番大きなJavaのユーザーグループがあり、そちらのほうで色々派遣とかの機会をくださるんですよね。なのでそれを私たちのほうも現地ホストをやらせていただいて、北海道でなにかお話をいただければという形で実現に結びつけていくという形ですね。

西原:なるほど。海外の方って頻繁にありましたか。今まで何回ぐらいありました?

山川:今まで、3、4回ぐらいやったはずですね。

西原:けっこうあるんすね。

山川:日本Javaユーザーグループのほうが、海外とのつなぎというところを積極的にやっていらっしゃって。そういったイベントが一年に1回2回と定期的に本体のほうでやられている中で(注釈:実際には日本オラクル株式会社がスポンサーとなり、日本Javaユーザグループと各地のユーザーグループとが連係して行うイベントです)、年に1回は地方のほうでも、という形で回ってくださっている、まぁこの社会情勢になる前の話ですけれども(笑)

西原:あ、そうか。じゃ実際にいらっしゃってということですね。

山川:そうですそうですそうです。

西原:今はもうオンラインが当たり前になっているからオンラインかと思ってた。ぁあ来てるんだ。それは素晴らしい。しかしやる内容もJavaに限らずというかわりと別のこともやるだとかということなんですが、全国版の組織というかその中でも理解があるということなのか。ぜんぜんもう別個のものなのか、またはくくっているけど、別にそういうのもいいよとなっているのか。

山川:実はちゃんと許可というか(笑)それもたぶんいらないと思うんですけど。その地域のユーザーグループは地域で独自運営でやっていくというか。直系組織とかそういう感じでもないので。はい。なので自由にやらせていただいて、海外の方がお越しいただくとか、そういうときにうまくJointしていくという形ですね。

西原:学生さんもいらっしゃるのかとか。いや学生はそんなに来ないとか。技術の仕事している人が来るだとかそのへんの内訳ってもうちょっと詳しく聞いていいですか?

山川:そうですね、どちらかというとハンズオン形式みたいなものでしっかり最近のトレンドのフレームワーク使ってみようとか。そういう回の時には幅広く、これからそういった技術を使うんですというエンジニアの方も来るし、将来情報系を目指してておもしろそうなんで来ましたとか、紹介されてきましたという学生さんもいるしっていう。普段はどちらかというとそちらに軸足があるので、毎回毎回、今現場で開発していますとか興味のある学生さんがけっこう来ているという形ですね。

8:20頃

西原:JavaDoは札幌近郊なんですか?

山川:一応ですね、JavaDoの「Do」は北海道の「道」なので、北海道全域でやりたいですっていう形で立ち上げたんですけど、うまくいっていないというか、一回札幌以外でやれる!という機会があったんですが大雨の災害で流れてしまって。他にやったことあるのは、出展した時ですね。旭川の工業高校の生徒さんから、一緒にちょっと勉強会やりませんかという話をいただいて、それは行きます行きます!みたいな感じで(笑)旭川に行ってですね、一緒にLineBot作ってみようとかそんなことをやったことがありますね。

西原:その時に僕行ってるよな・・・。

山川:はい。お越しいただいていますね。(笑)

西原:あれいつぐらいでしたっけ?にせんじゅう・・・

山川:2017年の秋かな。

西原:9月10月ぐらでしたよね。旭川工業の実習室で富良野からの学生連れて行ってましたね。あぁそうか、OSCがきっかけだったんですね。

山川:そうです、OSCの展示で、いろいろお話して交流している間にそんな話にひょんとなって。特に検討しますとも言わず「じゃ、行きます」となって。日程のメールください、って感じになって。トントン拍子で進めた形です。

西原:そう考えると年4回のイベントもそうだけど、展示もやるというのはけっこう大事なポイントですね。

山川:そうですね、そこでつながりが生まれるというのは大きいかなと思っていますね。

西原:じゃあ一方的に発表するというのじゃなくて、コミュニケーションとるというか、その時思いついたことをしゃべれるような、ルートがないと、なかなかそういうことが発展していかない気がしますね。

山川:そうですね。特にコミュニティ同士のコラボというのは、まさにそうですよね。

西原:確かになぁ。その後富良野にも来ていますよね、先生確か。

山川:きてます。「富良野のイベントがあるから行くかな」、って行ったんですよ確か。(笑)

西原:なるほど。そういうことか。完全にこう、なんというかJavaDoの活動領域からちょっと他の人の活動領域に入っていくみたいなこともやられているということですよね。

山川:そうですね、もともとそういうところのモチベーションを大事にしなきゃなと思ったのが、そもそもJavaDoの進め方で。始めて半年ぐらい経った時に、その時は自分たちで勉強会企画して何回やっていたんですけど、かなり内容がマンネリ化し始めちゃって。このままさっき言っていた季節ごとに1回、というのはどんどん先細っちゃうなぁと。最初の1年目やってる最中に感じて。

西原:早い・・・早いな(笑)

山川:自分たちの引き出しが少なすぎるというのもあるんですけど。そうなってきちゃうとやっぱりよくないなーと。来てる人たちの声も聴きたいし、他の勉強会のいいところもどんどん取り入れたいし、みたいな。そういった考えにしたいなーと思って。で、たまたまそのころに勉強会の懇親会で・・・、そもそもスタッフが身内だけでやっていたんです。 大学の人間なんですけど、私と、学生と、卒業生がJavaDoの初期メンバーなんですよね。そのメンバーだけでやっぱりやっているとつらいので、「スタッフの人とか興味ある人いませんかねー?」って懇親会とかで声かけると、意外と「一緒にやりましょうか?」と声かけてくださる方がいて、その方たちと今のJavaDoは作られているというか。参加しているスタッフには普段Java使ってない人もいるんですけど。

西原:なるほど。(笑)

山川:そんな中で「こういう技術が最近が熱いらしい」とか「こういう手法が大事だよね」とか、「こういう悩みが最近あってみんながどうしているか聞きたい」、みたいな。そんなことをざっくばらんに話し合って今のJavaDoって内容を決めているんですよね。もちろんJavaのネタは持ってきますけど。 やっぱりそうやっていろんな人がジョイントして「こういうことやりたいよね」「ああいうことやりたいよね」って進めるようになってから、JavaDoはマンネリから無縁の存在で。やりたいことを季節ごとにやってきましょうというふうにできてて。それがけっこう(軌道に)乗りはじめたころに、さっきの旭川の話をいただいたりとか。富良野の話もあったりとかで。こりゃちょっと行ってみて、新しい自分たちの新しい側面も見つけたいですし。そこでどんな人がどんなことを話していて、どんなことに興味あるのかも聞きたいしという形で、いろいろこう、ジョイントしに行き始めたという。そういう感じがあるんですよね。

13:51頃

西原:そうか。なんかこう、スタッフがもし、懇親会とかで増やせてなかったら、声掛けしてなかったら。マンネリ化から脱却不能で終了してたかもしれないということですよね。

山川:その可能性はすごく高いと思いますね。

西原:基本的にはスタッフ増やすというのは、例えば募集します、来てください、勉強会の時にどうとかいうより、懇親会まで来てくれた人となんかそういう話をする感じなんですか? どういう風に勧誘しているのかなと思って。

山川:一応勉強会の頭で、自己紹介タイムみたいなのがあるので、そこで「スタッフ募集しています」と一言は言うんですけど。あとは勉強会が終わって懇親会に来てくれてる人たちと話しながら、「ちなみにスタッフとしてどうですかね〜」みたいなことを切り出してみたりとか。その懇親会てどちらかというと、その日の総まとめも含めて、価値観の共有みたいのができるじゃないですか。勉強会の運営やコミュニティの運営って基本ボランティアベースでやっていくし。自分たちが何か持ち出さないといけないこともあるし、「会場どっかないですか」というところなども含めてですけど。スタッフの方々ってそういうところで苦労するところもあると思うんですよね。そういったところで一緒にやっていくときって、技術的なところとかコミュニティ通じていろんなことをやってきましょうというふうに一緒の方向を向いてくださる方が、やっぱり自然とこう結びついていくと思うので。「実際どうですか」とか、 「スタッフ興味ありませんかね」という話をじっくりするのは懇親会でする形ですね。

西原:確かにこうやってください、これだけやってくださればいいですからということじゃないですからね、コミュニティって。 基本的には感覚としてこれぐらいの頻度でやっときたいなとかキャッチアップしたいのはこんなのだなとか。なんとなくの感覚がある程度一致していないと、ちょっと一緒にこうずーっとやっていくのは難しいかもしれないですよね。

山川:そうですね、で、けっこうスタッフの方が話すときにキーワードになっているのは、「一緒にテーマ考えませんか」、みたいな。「スタッフになってくださると、次なにやるみたいな話を一緒に考えることができますよ」、とそういうところがやりとりとしての記憶に残っている。日頃いろんなところでカバーしてくださるかわりに、「こういうことやりたい」という声にはじゃぁ一緒にやっていきましょうとか。そこが今スタッフやってくださっている方と・・・言語化すると、そこで一緒に駆動していくという価値観が共有できているということですかね。

17:05頃

西原:なるほど。どんなテーマが多いですかね?

山川:そうですね。ほんとにいろいろですよ。たとえば、スタッフはスタッフでたまに飲み会をするんですね・・・今はオンラインでやっていますけど。その中で「そろそろテーマ決めたいと思うんですけど、最近何が気になっています?」、とかそういうざっくりしたところから切り込んでいって、「実は最近プロジェクトマネジメントで悩んでいて、なんかそういう回できないですかねー」、とか。あと「Javaがそろそろ最新版になるんで、どうです?」とか、「みなさん今手元はバージョン何です?」とか「最近この技術がアツいとかみなさんありますかねー」とか。 そうするとこう、特定の言語の話が出てきたりとか。これは実は今回OSC(オープンソースカンファレンス)での展示の内容になるんですけど、「そもそもみなさんどんな開発環境で開発しているんですかね」という話から始まり、「これってみんなどういうふうになっているか聞いてみたいですよね」「みんなが知らないツールだったり、ツールの知らない機能があったり、聞きたいですよね?」という話になって、それで出展させていただくってことに決まったんですよね。ほんとにだから他愛もない、どんなことに興味があるかとか困っているかとか。それに最近のJavaの流れだとかがちょっとあるぐらいで、「じゃ今回はそれでいきましょー」とか「今回久々にJavaで行きましょー」とか。久々って言っちゃいけないか。(笑)

西原:確かにこれ、こないだ吉祥寺.pmって、.pmだからPerlですよね。に行ったんですけど、あの今回はPerlの発表があるらしいとか。つまり普段はないってことだ(笑)みたいな。多い時はあるけれども。ない時もあるみたいな。Toyama.rb というところに行った時も、ruby触ったことがなくてもいいですみたいな。もくもく会じゃないのに、ruby触ったことがない人が半数ぐらいいるみたいな。空間になってて。一番の興味はその言語となってて。そういう領域なんだけど、そういうところでも違うところでやはり興味を示していて、そこが似通う集団なのかな、ってちょっと思いましたね。

山川:そうですね、そういった意味ではやはりJavaって名前がついているんで、Javaの人たちかなと思われちゃう部分があるんで、そういう時は勉強会のテーマを「Javaを使っている人に聞いてほしい○○」にしましょう、とかにして(笑)。そうするとけっこう違う分野の人も入ってきてもらえて、となって。

西原:なるほど、はいはい。

山川:スタッフのみなさんJavaを触ったことがあるので、さっき西原先生がおっしゃったとおり、きっかけはJavaというテーマで集まったかもしれないけど、世の中のJavaのエンジニアもそうだと思うんですけど、Java以外のことだって普段からやっているだろうし、日本のJavaのエンジニアの人たちも、普段からJava一本で何かしているわけではなくて、Docker出てきたから触ってみるかとか。Ansibleで環境構築自動化できるらしいぞとか。最近クラウドあるけど、クラウドどうなのかとかさ。みなさん普段からいろんな興味を持って活動されてたり、そこで得たものを実際仕事の中で活かしたりするわけですよね。たぶんこう、Javaという名前のついた勉強会なんですけれども、でもJavaだけに絞ると、むしろ、不自然な形がするような気がしていて。普段とか、前Java触ったことある人が今じゃあ、新しい技術をどう捉えているのかとか。どんなふうにつくるの?使うの?、とか興味があると思うので、どんどん入れていきましょう、というほうが自分たちも(視野が)広がるし、そこで勉強したものを持って帰って、例えば私だったらJava好きなので、こないだ話してもらったものをこんどJavaでやってみようかな、とか。そんなこともできるわけですよね。 もちろんJavaユーザーグループだし、(Javaを)一つのね、軸として大事にしているんですけど、それだけにならないように、こう、工夫しているというか、スタッフのみなさんのおかげで幅広い活動ができているというか。そういう形ですね。

22:03頃

西原:歴史的なところをちょっとこう聞いてみたくなった。けっこういろんな紆余曲折したところがあると思うんですけど、実際スタートしたのは、いただいた資料を見ると、2015年ぐらいだから、6年ぐらい経ってる?

山川:ちょうど去年「5周年やりたいですね」、という話をしていたさなかこんな状況になって。なにもできてなくて悲しいってとこなんですけど。

西原:悲しい・・・

山川:逆に言うとまだ5年、6年なんだな。といったところでもありますね。

西原:先生自身が勉強会に入られたというのが、2008年が初なんですか?

山川:そうです、僕が勉強会に入り始めたのが2008年ですねぇ。

西原:これは東京でなんですね。

山川:そうですそうです。当時私、仕事としては一人情シスやっていて。いわゆるなんでもやさん状態だったんですけれども。どうしてもちょっと新しい技術入れないと回らんぞみたいな。そういう状態になったときに、それをきっかけで関東の・・・あるJavaの勉強会なんですけれども。そこに入っていったんですよね。僕自身もそれまで勉強会っていわゆる企業がやっているセミナーみたいな、有料のワークショップとか。あっちのほうをイメージしていたんですけれども、ここに行ったら、みんなしっかり技術のことは話すのに、懇親会になると、いろんな技術セットを持っている人たちが、いろんなことを話していて、新鮮だったんですよね。本当に技術が好きな人達が集まって、自分たちがいろいろ考えてこういうのが最近のトレンドだとか、この技術が面白いと勉強会をやって。 でもやっぱり普段からそればかりやっている人たちではなくて、いや最近君の会社どうなのとか。PHPの案件で〜とかって。Javaの勉強会なのにPHPの人居るんだぁとか!(笑) 実はその時が初体験だったんですよね。

西原:はいはいはい。

山川:明け方まで。私も初めて行った地方の人間で。全然顔を知らない中で明け方まで一緒にいさせてもらって。 本当に、もちろん勉強したかったことは十二分にできて。かつこんなすごい仕組みが世の中にはあるんだと知って。そこからどんどん・・・北海道にもコミュニティがあるんだって、それまで知らなかったんですよ。北海道もあるんだと。そこからどんどこ参加し始めていったという形ですね。そこからいろいろあって、2015年に情シスから今の仕事になって。その時に、自分の裁量でいろいろできるようになってきて。自分も2008年の時に参加を始めたコミュニティとか技術的な勉強会でその後、命救われるではないですけど、自分のエンジニアとしての人生がかなりよくなったので、そこに恩返しじゃないですけど、そういった場を地元というか地域で展開していきたいなと始めたんですよね。

西原:あれなんですよね、ちなみに2008年になる前の働き始める前までは北海道にいらっしゃたんですか?

山川:ずっと北海道在住です。

西原:お仕事で東京に?

山川:そうですそうです、東京に行ったらこの技術の勉強会があるらしいんで行ってきますと。出張申請書いてですね。

西原:そういうことか、なるほど。ずーっと北海道には住んでいたんだけれども、勉強会の為にだけそっちに行ったんですね?

山川:そうです。たったその一晩で・・・あそこはけっこう人生の分岐点だったなと思って。技術は技術書を読んで勉強するものだと思っていましたそれまで。 技術書買ってきて、でもそのまま現場に持ってこれないパターンもあるじゃないですか。うまくいかない、やばい納期が迫ってきたという中で。きっとここに行けば自分の困っていることが・・・タイトルとして入っているので、行ってきたいですと行ってきて、帰ってきたらもうほんとに「自分の見てる世界がもうほんとに変わったぜ」みたいな。

27:15頃

西原:同じところで同じ仕事しているのに、ぜんぜん違う。 懇親会が大事だったわけですか?勉強会ってその後のもし時間行かなかったらそこまでなっているかどうかって・・・

山川:勉強会で技術的なことは解決できていたんですけど、今みたいなことは絶対していないでしょうしね。

西原:勉強会だけ参加しても、色んな背景の人がいるというところまで到達していなかったかもしれないという・・・

山川:なかったでしょうね・・・

西原:そしたら今のなんでもありJavaDoは、誕生しませんよね

山川:そもそもJavaDoをやろうとしたのは、札幌にもともとJavaのコミュニティがあったんですけどいろいろあって存続しないという形になって。ちょっとなくなっちゃう感じだなと。 そこで転機もあったので、その方にメールを送り「ちょっと引き継いていいですか」と。「好きにやっていいよ」って言ってくださったんで。「じゃあ好きにやります、やり方変えます、名前も変えます」と。

西原:そのレベルで違うことになったんだ(笑)

山川:僕自身がやりたい時にけっこう自由気ままにやっちゃうんで(笑)、ゼロベースで自分なりに作ってみようかなと。 それが2015年の8月ですかねぇ。

西原:全部で今までって何回ぐらいやっているんですか?

山川:数えてみたら・・・数え漏れもあるかもしれないんですけど、さっきのあの、海外の方を呼ぶっていうのは実はナンバリングしていなくて、特別なイベント名にしているんですよね。ナンバリングだけ数えると、18回やってて、海外の方お呼びしますとか普段とは別のイベントやりますみたいな時も数えると、もう29とか30回目ぐらいになりますかね。

西原:けっこう・・・じゃ合計で30回ぐらいと。

山川:そうですね。

西原:30回だと6年間で年4回だとそうか、それは超えられてるということですね。

山川:ぎりぎり(笑)。

西原:旭川行った後って、なんか外のコミュニティに参加しているってっていう機会は、まだないんですか?

山川:そうですね、むしろ今のほうがやりやすいかもしれないですよね。

西原:オンラインになって?

山川:そうそう。オフラインの時は、その地域で会場作らないとできないじゃないですか。 そうするとなかなか、地域の会場づくりが課題でしたね。。帯広がたまたまうまくいきそうだったんですけど災害で流れてしまって。 そこから旭川はほんとにうまくいって。またおなじようなことやりたいなと思うんですけど現地で手をつないでくれるコミュニティと出会えていないという形ですかねぇ。

30:47頃

西原:道内のたとえば釧路だったり北見だったり違うとこのコミュニティだったりとのつながりが希薄というところがなかなか・・・

山川:そうですね。

西原:そこが上手につながってくるとわからないということですね。

山川:わからないというか、行きますっていうことです(笑)

西原:そうか(笑)

山川:(笑)このラジオもし聞かれている方、北海道の各地域の方ちょっと一緒にやりませんかね?行きますんで(笑)

西原:じゃぁちょっとすぐTwitterに連絡してくださいとか(笑)

山川:ぜひぜひ。そういった意味でもJavaじゃなくても全然いいと思ってて。もちろんJavaでなんか作ってみたいですー、だったらそれでもぜんぜんいいですし。

西原:ちなみに旭川のときってLineBotの制作ですよね?その制作をたしかパソコンを持ってきてくれていた気がしたような記憶があるんですけど。

山川:そうです。

西原:そういう環境を整えてやるハンズオンというのはオンラインだと・・・なんか一応もらっている資料を見るとモブプログラミングもできる環境も整えてるとあるんですけど、どんな工夫をしているのかなと思って。

山川:そうですね、一応そのノートパソコンを持っていった時はけっこうかき集めて(笑)なんとかして持っていったという形で、最近は自分たちがマシンを持ち出すというみたいなことはあまりなくて、たとえばモブプログラミングの時も、この環境を揃えられる人は揃えてくださいってお願いをして、そうするとこう、入れてみました、という人がいたら、モブプログラミングなんで今日一日タイピスト役として一日使わせてもらえませんかというお願いをしたりとか。 そういうお願いをしたいんで、事前に、勉強会の前にお願いしている感じですね。 オンラインのときはちょっといろいろチャレンジだったので、AWSのワークスペースを2、3台かな、用意して。もうその日だけインスタンス上げて、終わったら落とすみたいな。そういう感じで、仮想PCでみんなでアクセスしてやったという形ですね。

西原:実際にローカルに環境整えてもらうとみんなにやってもらうとか、オンラインだと手ほどきもできないからなかなか難しいですよね、やっぱりね。

山川:オンラインだとちょっと、なんか起こった時に実際にすぐ見て回ることもできないので。オンラインだったらオンラインの良さを活かして環境を作っていったほうがいいかなと。最近だとコラボレーション開発できる、Microsoft Visual Studioもそうですし、JavaだとIntelliJ IDEAもそうですけど、その能力もついてきたんで、もしやるんだったら次はそういったものも使ってみるとよりなんていうんですかね、気楽にというか。事前準備がコスト低くできるという目論見はあるんですけれども。

西原:意外とオフラインよりオンラインのほうがインターネット環境あるほうがトラブル少なく終えられるんすかね?

山川:そうですそうです。一回モブでやったのは、最近あれじゃないですか。Webコンパイラみたいなのもあるし、ステップアップ用のコンテンツを公開してくださっているようなところとかあるんで、うまくそういったサービスも使いながら、じゃあこの課題をWebコンパイラでやってみましょうとか。Webコンパイラなんでそれこそブラウザさえあれば、操作できるんで。使い勝手よくないかもしれないですけど今回はこれでモブでやってみましょう、とか。必ずしも専用の環境が必要じゃない時はブラウザベースでどこまでいけるかみたいなところで、整えちゃうのももちろんありますね。

35:00頃

西原:オンラインで作業、実際にはやられたんですか、オンラインモブプロみたいなのは。

山川:そうですね。実際オンラインモブは僕がやりたかったんですよね。で、自分の仕事の現場で試してみて。やはりこう開発・・・なんていうかな・・・開発する流れがいい風に変わったんですよね。なんでこれは勉強会でやってみたら面白いんじゃないかなと思って、それこそさっきの懇親会で「モブやってみません?」って、「じゃちょっと再来週みなさんお酒片手に集まりましょう」ってやって。そこでオンラインのモブ環境を始めて作って、スタッフだけでやってみて。・・・あそうだごめんなさい。オンラインのモブはそれでやって。もともと、オフラインでモブをやりましょうというときはプロジェクターを使える居酒屋というのがありまして。

西原:プロジェクターを使える居酒屋!?(笑)

山川:そこでスタッフ懇親会をセッティングして、そこでモブやって。これ次回やりたいんですけどどうですか?と。オフラインはそっちが先でした。 オンラインの時も「オンラインでもモブやってみたいっすわー」って言って。さっきの2週間後に環境用意しますって言って。みんなでZoomでつなぎながら画面見ながらやったんですけど、じゃぁKotlinの初心者向けのものをオンラインモブでやってみましょうと言って、Kotlin使ったことある方1人、他あと全員使ったことないという(笑) こう書くのね〜とか言いながらやっていました。

36:45頃

西原:気になってきたところがいっぱい出すぎたところがあるんですが。 プロジェクターが使える居酒屋というのも出てきたけど、そんなんどこにあるの、札幌ですか?

山川:札幌ですね。これ実は他の勉強会に教えてもらったんですよ。そこで一回勉強会をしたことがあって。こんなところあるんですね〜って。今はやっているかどうかわからないんですけど。狸小路よりちょっと大通側ぐらいのところに。

西原:へぇ。オンラインで岡山の勉強会に去年出たんですよね。その時にあの映画館を居抜きで入った居酒屋があるって聞いて。段々になっているのね座席が。前に映画館のスクリーンがあって、そこでLTをしながら、みんなの手元に料理がくるというのが岡山にある。そんなすげーのがあるんだと。札幌もプロジェクター使えるんなら・・・

山川:けっこうこじんまりしたところですけどね。

西原:貸し切りぐらいの?

山川:もともとの用途は結婚式の二次会とか。

西原:写真とか見ながらやる・・・あぁなるほどね。

山川:そこを勉強会で借りるという、そういう裏技がと思って。 予約サイトのプロジェクター利用プランというのがあるので、そこをチェックして、。 「何に使いますか?」っていうのに「プログラムの勉強会」というふうに入力して(笑)

38:35頃

西原:オンラインで、モブプロができてだいぶ距離が縮まっていいのかなと思ったんだけど、懇親会が寂しいのはこれは解決しないですか?

山川:しないですね〜

西原:熱量高かったら行くのかなと思ったんですけど、さすがにそこまでいかない?

山川:話はできるし、打ち合わせもちゃんとできるんですけど、たとえばそこで新しいスタッフの方が増えたかというと、増えてないし。

西原:なるほど

山川:価値観合わせるときって、その人の好きなものから見ていきたいというか。そういったところから話をしていきたいというか。たとえば美味しい料理とか。美味しいお酒とか。それだけでトークテーマじゃないですか。 ビール好きなんですか、僕日本酒好きで〜とか。そういった盛り上がりがないので。オンラインでも見知ったスタッフ同士だったらいつもどおりできるんですけど。見知ったスタッフ同士でも寂しい時ありますよね〜って。

西原:共通の話題が新しく作られていかないということなんですかね?元々知っている仲だったら、知っている情報でやりとりできて増えたりするかもだけど、ひっかかりポイントがないじゃないですか。 どっからこの人ひっかけていったらいいかなとか。

山川:場の共有ですよね。記憶に残る懇親会はやっぱりぜんぶオフラインでやった時のですよね。オンラインで突破できるならそれでよいのだけど。オンラインで良かったなと思うのは、元々スタッフされていた方で、お仕事の関係で大阪に転勤というか引っ越された方がいるんですけど、その方がスタッフの懇親会に入ってこれるのはいいんですけど、その人といつも話するのは「この刺し身めちゃくちゃうまいですよ」とかお互いにお酒に合うつまみとをどっちがうまいかを張り合うことが(オンラインでは)できないとか。結局両方美味しいって幸せになっているんですけど。(笑) 技術の勉強会ですけど、その合間の幕間がない気がするんですよね。いろんなものをつないでくれる幕間がないというか。 「さっきちょっと話そうとしたんだけど最近この仕事でこういうのを使っているんだけど・・・」とか、そういう話が出てこないですね

42:00頃

西原:ひっぱり出せないのか。確かにな。ご飯たべるのって絶対的に正しいことってないじゃない。味とか100%みんなが美味しいというのはなくて、価値観のすり合わせとか、認められるじゃないですか。相手がこれちょっと食べれないとかでも・・・ プログラムの話となると、それはレガシーだとかという話になって。味だとそういう話にならないじゃないですか。受け入れられるじゃないですか、そういうところに助けてもらっていたのかな。っていうのはたびたび思う。

山川:なんかやっぱり人と人って技術だけでつながっているわけではないじゃないですか。いろいろなものを総合して、人と人がつながって、そこからコミュニティとしてやっていくものが産まれたりする。 どれだけ接着剤的なものが懇親会でうまれてくるか。 そこで新しく産まれたつながりで、別の懇親会であって「こないだそういえば来てくださいましたよね」「最近どうです?」「こういうことがあってー」「それ、一緒に’勉強会でやりませんか」みたいなこととか。自分たちの懇親会じゃなくて他のコミュニティでの懇親会でそういう話になったりとかね。

西原:どこであったっていいわけだ

山川:そうそう。人と人がいろんなところをこうぐるーっと周回して、またぱっと出会って、また新しいものに生み出していくという。そういった流れが自然と懇親会でできていたというか。 自分達だけじゃなくて他の懇親会でもできていたという。オンラインだとなかなかそういう形って生まれ難いですよね。単発的というか。

44:08頃

西原:思い出すと気の狂うような熱量がそこで発生するわけじゃないですか。我々だって、岩手に行っているわけですよね?

<補足:お二人がIoTLT盛岡へ参加した時のお話。学生https://twitter.com/T_taisyou 主催の勉強会初回が参加者が0人だった。なんとかしないといけないと大人たちはまわりの人を募り、西原さん、山川さんも北は北海道、南は東京から参加しよう!括りは北日本だ!と周りを説得して岩手へ。最終的に20名の参加となった。 <IoT縛りの勉強会!IoTLT北日本!(盛岡開催) - connpass > >

山川:そうですね(笑)

西原:東京から北海道から岩手に行って、IoTLTかあれは。一緒に岩手に行きましょうと。東京と北海道から一緒に行きましょうと。これは北日本になりますみたいなことを言って行くみたいな。今のご時世だから、オンラインの勉強会をやって、そこまでのよくわからない行動力を発揮するというのが、ちょっと今はまだ想像ができないですよね。

山川:だからけっこうあれって一大イベントでしたよね。岩手を説明せずにこのまま入っちゃったけど(笑) 人が集まらなくて困っていますっていう勉強会が。

西原:そう、ゼロ人開催。

山川:それはじゃあ次はみんなで行って盛り上げようって。

西原:それじゃあ我々で行って北日本にしようって。

山川:あれってやっぱり行くこと自体にエネルギーいるし、エネルギーがいるからこそ、それ以上のものを作ってみんなで帰ってきたいわけじゃないですか。 オンラインだとURLでアクセスしますねーって同じことはできるかもしれないけど、じゃああれはすごかったねって話にはならないし、あれができたんだから、次はこういうことできるよって話にはならない・・・よな〜。お互い別の勉強会しているけど「最近どうです?」ってオフラインのころに知り合ってた人、話してた人とはやっぱりいろんなこと一緒にやりましょうかとか話ができてて。 例えば札幌だと「ゆるWeb勉強会」というのがありまして、これはほんとにWebに関することだったら何でもいいし、初心者大歓迎だしっていう、すごい懐が広いという。そこの主催の木原さんていう方がいらっしゃるですけど、木原さんは、そもそもJavaDoのスタッフではないですけれど、やっぱりいろんなことをやりましょうと話ができてて、今年も一つ大きなイベントできるといいですね、と目下話をしているところなんですけれども。

西原:オフラインの時から、絡みがあったということですね。

山川:そうですね。オフラインの時はお邪魔できたところに、今お邪魔できていないというのがむしろあるかもしれない。例えば、(自分だと)Azure系のコミュニティとか。それこそさっきのプロジェクターが使えるっていうのは、そこのコミュニティから教えてもらって(笑)

西原:あ、そうなんだ。

山川:オンラインになった時に、オンラインになるから逆に参加できる勉強会が増えるじゃないですか。でも自分の身体が一つだから(笑)できるだけその地域の勉強会に主体的に参加できていたのが、むしろ地元の勉強会との接続がゆるくなっているというか、去年地元主催のオンラインの勉強会って参加できていないですね〜

西原:垣根がなくなったことによってむしろ疎遠になった

山川:そうそう。薄まっちゃった感じ・・・もちろん首都圏の勉強会に参加できるっていいことだし、得られるものもしっかりあるんですけれども。 そういった意味では勉強会の参加の形は、私自身オンラインになる前とオンラインが主流になった後では、ぜんぜん違うスタンスで参加しちゃっているところがあるかなぁ。

西原:なるほど、ちょっとね、地元が近いところだったら主催寄りの気持ちでこうなんかいろいろこう見たりとかできていましたけど、オンラインだったらyoutube的なというか動画を見るような感じで参加しちゃっている自分も居るような気がしますね。

山川:技術を得るためだけで行っちゃうような形かなぁ。そこで新しい人間関係とか構築・・・前も別のイベントで話させていただいたんですけど、オンラインになって、オンラインで初めて会った人と次こういうことやりましょうとか一回もないですからね。 オフラインの頃はそういうことが頻繁にできていた。こんどこっちの勉強会であの方呼ぶんでJointしませんか?とかいう話とか。あったんですよね。でも今はないです・・・ねぇ

49:02頃

西原:ちょっとなんの根拠もない持論があるんですけど、ちょっと言っていいですか?

山川:はいどうぞ。

西原:あのね、判断力が落ちてないんだと思うんですよ。懇親会とかで半分眠くなっているところに投げ込まれている事とかイベントとかってできません? 明らかに朦朧としているところからイベントが湧き出てるっていうのは数しれずで。なんかね、そこがあるのかな。と。 オンライン参加の時って入り込みきれていないから。判断力が保ったままいるんですよね。そもそもが。そこにお酒が入っても難しい人は難しい。そこまでブーストかからないんですけど。現地で会うみたいな。この距離を移動してきて、わざわざ時間を割いて、わざわざ歩いて懇親会会場まで行ってよし!という。あの判断力がどんどん落ちていく下り坂をいってないというのがあるのかなと。

山川:そういった意味ではオフラインの時に新しくつながった人たちって、懇親会で突拍子のない話をした人たちとか。嬉しかったのが、突然その「山川さんのこれについての考えを聞きたいんです」っという話をされて(笑)突然なんだろって、最初は身構えましたけど、その時には「新しい世代に技術を伝えていくってどういったところからやっていくべきとか、そこで大切にしないといけないものはなんだろう」という話が始まって、「え、じゃあこんどそういうネタもやりたいですよね」っていう話になったりして。その方は北海道から一回東京に出られたりしたんですけど、Twitterで常につながっているから「最近こんなことをしているんだ」ってわかったり、に帰省で戻ってきた時にまた参加してくださったりとか。「東京はどうなんですか最近」とまた話をして、また次の会につながっていくとか。”新しく生まれる”というのが、やっぱり勉強会で技術的な話をするだけだと、そこまで行かない。いろんなことを含めて話をするから、技術を含めてね。だからより強いつながりができるし、打算なく自分を出していくのって、お酒だけがすべてではないですけど、やっぱりこう、自分が満足感高い、おいしい料理なり、お酒なり、今日はいろんな人と話して面白いな、というときにやっぱり自分の心の扉が空いて、さらに深い話ができるようになる。 そういう場がオンラインだとどう作れるのか・・・ オフラインのときのようにできた会には出会えていないかな〜。

西原:そうか、それ考えたら地域でくくられているのも、共通話題じゃないですか。狸小路の話。なかなか札幌近辺じゃない人とはできないと。でもそういうのが助けになっていろいろ新しいことがわかってきたりというかね、プロジェクターのある居酒屋もそうかもしれないですけど。していくわけで。そういうくくりがなくなっちゃうとそれは面白いことがまたできていかないかもしれないから。維持はしていきたいところですよね。

山川:オンラインになっていろんなところに参加できるけど、でも個別主義にだんだんなってきてしまっているというか・・・主義は違うかな。個別の動きになってきちゃっている。

西原:確かに昔からそういうのに参加されないで粛々とやられている方ってどの地域にもいたはいたんだけど、今までコミュニティの中にいた人もコンテンツが得られるからもういいですっていう人もいてもおかしくないですよね。そう考えるとね。

山川:もちろん。

西原:そう考えると今までそれしかルートがなかったって人にはある種脱却できているということなんだけど、寂しい人は寂しいよねという。

山川:そう、オンラインのいいところもあるんでね、オンライン自体がなくなっちゃうということはないとは思うんですけど、でもだからこそ地域でオフラインでやるのもほしいというか、そこから新しいものを生んで、またオンラインにも流していくという、そういう流れができたら素敵だなって思いますけどねえ。

西原:そうですね。

山川:地域で価値観を共有して、殻が割れるときに、価値観の輸出入みたいなこともできていて。今は飛んでいけるんだけど、価値観は持っていっていない。価値観を育んでもいないという。そうだな、今、西原先生と話していてしっくりと腑に落ちたのは、僕自身が地元のエンジニアの方にスタッフとして入ってもらって、JavaDoのマンネリ感をなんとかしたいって思っていた気持ちが、今、勉強会全体に僕自身が感じてちゃっている。自分がこの参加の方法とかやりかただと、きっとどこかで先細りになっていっちゃうんじゃないの、っていう不安感が復活してきちゃっているんですよね、きっとね。

56:20 エンディング

西原:ここまでお聞きくださりありがとうございます。懇親会を軸に人のつながりを強め、深いかかわりから広い興味を引き出す「JavaDo」の現状についてでした。技術などの共通した興味を持った人たちが集まって、様々な価値観を共有し、知らない世界の学びを深めることでコミュニティとしても新鮮であり続けられる。そうした場作りこそが、人を惹きつけるコミュニティとして JavaDo がありつづける秘訣なのかもしれません。余談ですが、JavaDo のマスコットキャラクター、ヒグマデュークもイラストレーターの方に偶然つながったおかげで誕生できたようです。対談内にもありましたが JavaDo は 6/26(土) 開催のオープンソースカンファレンス2021 オンライン/北海道 の中で「みんなで開発環境をオススメしあおう! LT&座談会」を行うとのことです。ご興味のある方はぜひご参加ください。今回の内容ですが、追って我々コネクト支援チームの note と GitHub にて、文字情報でもこの内容を公開する予定です。この内容を共有したいけれども、音声ではちょっと、という方はぜひそちらもご活用ください。以上、流氷交差点 #1 北海道のITコミュニティ「JavaDo」山川先生のインタビューでした。またの機会に。

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