- cmath[meta header]
- std[meta namespace]
- function[meta id-type]
- cpp11[meta cpp]
namespace std {
bool signbit(float x); // (1) C++11からC++20まで
bool signbit(double x); // (2) C++11からC++20まで
bool signbit(long double x); // (3) C++11からC++20まで
constexpr bool
signbit(floating-point-type x); // (4) C++23
bool
signbit(Integral x); // (5) C++11
constexpr bool
signbit(Integral x); // (5) C++23
}
- Integral[italic]
数値の符号が負であるか判定する。
- (1) :
float
に対するオーバーロード - (2) :
double
に対するオーバーロード - (3) :
long double
に対するオーバーロード - (4) : 浮動小数点数型に対するオーバーロード
- (5) : 整数型に対するオーバーロード (
double
にキャストして計算される)
パラメータx
が負数である場合、true
を返す。そうでない場合、false
を返す。
この関数はその名前の通り、浮動小数点数の符号ビットを検出する。そのため、NaN
の符号を検出することができる。
他にはstd::copysign
でも検出でき、この2つのみがNaN
の符号を検出できる移植性のある方法となる。
- C標準ライブラリでは
signbit
は関数マクロとして定義されるが、C++標準ライブラリでは関数として定義される - C++23では、(1)、(2)、(3)が(4)に統合され、拡張浮動小数点数型を含む浮動小数点数型へのオーバーロードとして定義された
#include <cassert>
#include <cmath>
int main()
{
assert(std::signbit(-1.0f));
assert(std::signbit(-0.0f));
assert(!std::signbit(1.0f));
assert(!std::signbit(0.0f));
constexpr float nan = std::numeric_limits<float>::quiet_NaN();
assert(!std::signbit(nan));
assert(std::signbit(-nan));
}
- std::signbit[color ff0000]
特定の環境では、早期に constexpr
対応されている場合がある:
- GCC 4.6.1 以上
- C++11
- Clang: 3.0 [mark verified]
- GCC: 4.3 [mark verified]
- ICC: ??
- Visual C++: ??
- P0533R9 constexpr for
<cmath>
and<cstdlib>
- C++23での、一部関数の
constexpr
対応
- C++23での、一部関数の
- P1467R9 Extended floating-point types and standard names
- C++23で導入された拡張浮動小数点数型への対応として、
float
、double
、long double
のオーバーロードをfloating-point-type
のオーバーロードに統合し、拡張浮動小数点数型も扱えるようにした
- C++23で導入された拡張浮動小数点数型への対応として、